
可動域検査では関節包の動きの少ない部位を見つける
回復療法では、「関節は一定の隙間を保ったまま動く」という原則に基づき検査していきます。そのため、膝関節の隙間が狭い部位が患部と特定できます。可動域検査ではまず、中枢に対して近位にある大腿骨を固定して、頸骨頭を前後・左右・回旋と動かしてみます。関節腔が狭い部位=関節包が伸びない部位に何か異常があることがわかります。そこで、浅い部位にある筋膜・腱の引きつりや癒着を見つけていきます。次に、同様の可動域検査を行い、靭帯に引きつりや伸展障害があればその異常を見つけていきます。最後にまた同様の可動域検査を行って、関節包が伸張しないかを探ります。すべきことは簡単なので、しっかり大腿骨を固定して、その固定した大腿骨に対して頸骨を動かし、各種膜(筋膜・腱・靭帯・関節包)の伸張度合いを検査していきます。膜が動かない箇所が変形性膝関節症の原因部位です。